Trick Arch

ヒノカケラを中心に語っていました。他にも色々。

ヒノカケラのゲーム性について(遠距離)

ヒノカケラのゲーム性について(中距離)にて記した遠距離戦での都合について。
何故間合いを維持できないのかを補足。

シルヴィス:
1.主力技はシルバースプレッド、バーティカルウェッジ、シルバーレイン。
2.崩す要素は存在しない。
バーティカルウェッジは中段だが、対になる下段が存在しないため崩す要素にはなりえない。また、ヒノカケラはテクニカルブレイクやオフェンシブブレイクを行うと中段、下段、クリティカル属性が解除されただの上段となるので夢も見られない。
3.シルバースプレッドは一番有利が稼げる遠距離でどの段をガードさせても全て不利。
続く派生のバーティカルウェッジはガードさせれば有利を取れるのだが、バーティカルウェッジを出された時点で軸移動回避が可能なため、そこからダッシュを行われるとシルバースプレッドガード以上の不利を背負うことになってしまう。
シルバーレインは着地硬直が存在する時点で論外。

ハーディ:
1.全ての必殺技が主力となる。
2.ショットガン技であるファイアインパクトとノックザドアがクリティカル属性を持つが、MGやJGで対処できてしまう。発生も20Fと遅い方であり見てからの対処もそこまで厳しくはない。
3.デスペラード系列とショットガン技はどの距離でガードさせようとも不利。ただし、デスペラード系列は空中ガードさせた場合に限り、昇りや下りで変動するものの、不利フレームを緩和することが出来る。
スティンガー系列は距離が離れるほど有利を取ることが出来るのだが、発生はファイアインパクトよりも遅い26Fとかなり遅く、ジャンプに弱い上に弾数消費が激しい。
エアレイド系列も距離に依って有利を取れる必殺技だが、有効射程が中距離になってしまうため、遠距離での間合い維持には使えない。
そもそもハーディは弾数制限を抱えているため、間合いの維持は遠距離キャラの中では不向き。

クレスティス:
1.焔の剣一式、二式を除いた全ての必殺技が主力となる。
2.例外として風呪・天塵に望む羊が射程無限のコマンド投げになっており、崩しとして機能する。
しかし、発生が遅い上に見てからわかりやすい(初期フレームで音と魔法陣が現れる)ため、純粋な崩しとしては機能しづらい。機能させるには着地間際を狙ったり、焔呪・緋雨降る宴後の硬直に重ねたりして小細工を弄する必要があるのだが、それらも全てバクステで拒否できる上に、そのバクステを潰す択が存在しないために、効果は薄い。また外した時の隙が非常に大きくダッシュで一気に中距離と近距離の境目まで到達される危険性すらある。
3.A焔呪・緋雨降る宴は距離が離れるほど有利を取れる必殺技だが、発生が遅めな上に弾速が非常に遅く、軸移動に弱い。有利を取れる距離ではその軸移動を潰す可能性のあるEx黄天の儀・宙を紡ぐ記憶が届かないので択としても機能しない。そもそもジャンプで避けられる。
黄天の儀・宙を紡ぐ記憶とはどの距離でガードさせようとも不利。
焔の剣・三式「棺」はガードさせて五分なのだが、発生が遅い上に座標追尾の都合上動かれるだけで簡単に外れてしまうのが痛い。また、御多分に漏れず軸移動にも弱いので有利を取れる性能とは言いがたい(そもそも五分だが)

アローニア:
1.設置全てが主力となる。
2.このキャラも例外として黒耀のブラックダイヤがコマ投げとなるが、機能させるには相手の近くに宝石が設置されていないと射程として認識されないのが難点。更に技の発生云々よりも暗転を挟んでしまうため見てからバクステ回避が非常に簡単である。EFであるためコストの問題もあり、崩しとして機能するかはかなり微妙。
3.いずれもB設置はどの距離でガードさせても大幅な有利が取れる技なのだが、ホールドで相手キャラまで飛ばして直接当てるというプロセスが地味ながらに手間。また、クリティカル属性皆無、雷と炎の使い分けでダッシュやジャンプに対応するといった手間もあるため間合いの維持は難しい。
A設置を併用すれば間合いを維持する性能は高まるものの、プレイヤーに対する負担が大きい上に、相手の知識に大きく左右される面もあるのでやはり難しい。
とは言え、一番可能性のあるキャラではあるのだが。


以上が間合いを維持できない理由。
別にどの格闘ゲームでも終始間合いを維持できる遠距離キャラなんているわけがないのだが、飛び道具を使ったリターンがあまりにも低い。それは硬直差だけでなくダメージや削りについても同様。仮に間合いを維持できてもそこからのリターンがあまりにも少ない。
ヒットからの期待値が少なく、削りダメージが少なく、ガードゲージも削りも少なく、ガード時の状況も良くはなく、相手側の立ち回りからの回避手段が多い。

では弱いのかというとそういうわけではない。
話が間合い維持からシフトしてしまうが、結論から言うと、遠距離では弱いが中距離では機能するからだ。正確に言えば中距離よりわずかに離れた遠距離なのだが。
距離が縮まれば取れる有利も少なくなるのでは。間合い維持も難しくなるのでは。外した時のリスクが大きいのでは。そう思えるのだが、実際のところ有利を取った所で何が刺さるわけでもないし、間合いを維持したとしてそこからダメージが発生するわけでもないし、外して致命的なものはハーディのデスペラード系列のみであり、後は大概フォローが出来たり、全体動作はそれよりマシであることが多い。テクニカルブレイクの存在も挙げられる。

ではヒノカケラの飛び道具はなんのために使うのかといえば、相手にストレスを溜めさせるために使う。
飛び道具を布石にして微有利な状況を何度も何度も繰り返せることが飛び道具持ちの強みであり、攻めるフリをして相手に攻めさせてそこを潰すという動きをするために使っていく。中距離から近距離に入るのが危険であるように、飛び道具を間合いから間合いに入るまでの壁として扱い、その行動を繰り返していくのがヒノカケラの飛び道具の使い方になる。

中距離での仕切り直しは有利状況であるため、どんと構えていればいい。不利フレームを背負ったとしても距離がそれを相殺してくれる。相手の様子見はブレイクゲージが貯まる時間に直結するため飛び道具持ちにはありがたい。その都合上レインフォースはテクニカルがベターとなる。
削りダメージも少なく、ガードゲージ削りも少なく、立ち回りでの回避手段も多く、クリティカル属性もあてにならず、崩す要素もほとんどないが、時間無制限というゲームシステムがそれら全てをカバーしてくれる。何度も何度も繰り返して相手がやる気を失った時にこちらのターンを始めればいい。

もっともそれが対戦ゲームとして面白いのかといえば疑問だが。